エンジェル投資家とは
エンジェル投資家とは、スタートアップ期の企業に、資金提供や経営アドバイスをする個人投資家のことです。
米国では、ベンチャーキャピタルに匹敵するほどのプレーヤーがいますが、日本ではまだまだその規模には達していません。
起業で成功した経営者や医者、弁護士、不動産賃貸業の経営者などがエンジェルとして活動しており、弊社代表も、エンジェル投資家として投資をしています。
起業の初期の段階で投資を行うため、会社がつぶれるリスクが大きい一方で、もしIPOやM&Aで売却できると、創業者と同じく、100倍以上のキャピタルゲインを得ることもあります。その意味で、 ハイリスク・ハイリターンの投資です。
エンジェル税制とは
こういった個人投資家向けに国は優遇措置をとっており、その減税措置が「エンジェル税制」です。
この税制は、企業が個人投資家からの資金調達を容易にするために、投資する個人を優遇するものです。
参照：エンジェル税制の仕組み
この税制により、企業の株式を買った個人投資家は、投資時点と売却時点の両方で優遇措置を受けることができます。
エンジェル投資家は、このエンジェル税制を活用させてもらい、税金を軽減していますが、資金は豊富にあるが、まだエンジェル投資していない方もいます。
そういう方に、起業初期に出資してもらう際には、このエンジェル税制を提案して、「税金でもっていかれるくらいであれば、ぜひ投資してください。エンジェル税制の手続きはこちらでやります」といった口説く文句は、意外と効きます。
エンジェルと起業家のマッチング
もともと米国ではエンジェル活動が活発ですが、スーパーエンジェルといってベンチャーキャピタルと、スタートアップ・アクセラレーター・プログラムを提供するインキュベーター(起業支援を行う事業者)の性格を併せもつ組織が拡大しています。
日本でも、有望なスタートアップには、事業を立ち上げた初期であるシード(設立準備)段階で投資するほか、それ以降の資金調達ラウンドにも投資するような事業会社や個人投資家が少しずつ増えてきています。
また、日本でもエンジェルと起業家を結びつけるためのマッチングサイトが増えてきています。「アップルーム」「グッドエンジェル」といったサイトでは、起業家側が会費や接触するための手数料を払い、新事業にお金を出してもいいという投資家と直接交渉します。
資金を出すほうも資金を受けるほうも自己責任が原則ですので、起業家側からすれば、投資家の身元はしっかりした人なのか、投資家側からすれば、起業家が責任をもって事業を遂行する覚悟があるか、よく吟味する必要があるでしょう。
クラウドファンディング
米国では、ネットを利用して資金を集める仕組みが本格化しており、月に2億ドル以上に拡大しています。
最近、日本でも月に5億円ほどの資金募集が成功しています。具体的には、「キックスターター」「キャンプファイヤー」「ミュージックセキュリティ」「マクアケ」「といった起業したい人と応援したい人を結びつける様々なサービスが拡大しています。
また、株式投資型のクラウドファンディングとして、FUNDINNO、ユニコーンなどが出てきています。
このように、クラウドファンディングも、様々な形態があり、資金調達の有用な一つになっているのです。
