予算実績月別管理によって、経営のPDCAを回す
会社を経営していく上で、予算管理などをする必要があります。
まずは毎月、経営会議か取締役会を月の中旬までに定期的に開催し、マネジメントレポートを提出することを定例化することが重要です。
スタートップ・ベンチャー企業や中小企業の場合、取締役会をまったく開かず、経営情報も共有しないケースがありますが、やはり、成長していくためには、適切な経営情報の開示と協議が必須です。
マネジメントレポートの構成
構成としては、第1グループとして、月別損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー表があります。
税理士事務所で月別試算表をつくってくれるところも多いと思いますので、それを加工するか、最初のうちはそのまま資料にしてもよいでしょう。
第2グループは製品別売上損益です。
品目が少なければ、製品別売上と製造原価、限界利益などを算出します。品目が多ければ、製品群別や事業分野別に集計してもいいでしょう。顧客別に集計したものを添付する方法もあります。
第3グループは、主要材料、主要販売品のマクロデータと予測です。
原料が石油製品に絡むものなら、WTIの先物指標の推移、自動車部品を販売するメーカーであれば、4輪車の販売実績などです。
第4グループは、生産、販売に関するKPI指標をまとめたもの。
第5グループは、人員の増減状況表となります。
これらを、マネジメントレポートとして毎月報告するようにすれば、格段とオペレーション管理は進むはずです。
経営のPDCAを5W1Hで回す
上記のマネジメントレポートは、年初に予算を立てて、毎月実績と比較することにより、PDCAを回すことができます。
PDCAとは、企業が行う一連の活動を「Plan – Do – Check – Action (PDCA)」という観点から管理するフレームワークです。
Plan(計画):まず期初に予算・目標を設定し、それを具体的な行動計画に落とし込みます。
Do(実行):組織構造と役割を決めて人員を配置し、組織構成員の動機づけをはかりながら、具体的な企業活動を行います。
Check(検証):月単位とか年単位で、予算の達成状況を積算し評価します。 Action(改善):予算や計画が達成できなかった理由を探索し、必要に応じて修正し改善するためのアクションプランを作成し、実行します。
一連のサイクルが終わったら、反省点を踏まえて再計画へのプロセスに入り、次期も新たなPDCAサイクルを進めます。
具体的には、予算達成できなかった項目について、それぞれ差異分析を行い、アクションプランでは、5W1HであるWhen(いつまでに)、 Where(どこで)、Who(誰が)、What(何を)、Why(なぜ)、How(どのように) するかを明確にする必要があります。
このPDCAサイクルを5W1Hで回していくことにより、売上や収益の上がらない理由が究明され、改善によって、さらなる成長へ進んでいくことができます。